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高齢者の発熱は、若い世代よりも重症化しやすく、肺炎や尿路感染症、脱水症状など重大な病気が隠れている場合があります。また、高齢者は免疫力が低下しているため、高熱が出にくく「少し熱っぽいだけ」と見過ごされるケースも少なくありません。特に持病がある方や食欲低下、意識の変化を伴う場合は注意が必要です。この記事では、高齢者の発熱で考えられる病気、危険な症状、受診の目安、自宅での対処法までわかりやすく解説します。

1. 高齢者の発熱が危険と言われる理由

1-1 高齢者は症状が出にくい

高齢者は加齢によって免疫機能が低下しており、感染症にかかっても典型的な症状が現れにくい特徴があります。若い人なら38℃以上の高熱が出る病気でも、高齢者では37℃台程度しか上がらないこともあります。そのため「微熱だから大丈夫」と判断してしまい、受診が遅れるケースが少なくありません。また、発熱以外にも「元気がない」「食欲がない」「ぼーっとしている」といった変化だけの場合もあります。特に認知症のある高齢者では症状をうまく訴えられないことも多く、家族や介護者が小さな異変に気づくことが重要です。

1-2 発熱から重症化しやすい

高齢者は体力や免疫力が低下しているため、発熱をきっかけに急激に状態が悪化することがあります。特に肺炎や敗血症は命に関わる危険があり、早期発見が欠かせません。また、熱によって食欲が落ち、水分摂取量が減ることで脱水症状を起こしやすくなります。脱水が進むと腎機能低下や意識障害を引き起こす場合もあります。さらに、高齢者は糖尿病や心疾患などの持病を抱えているケースが多く、発熱が持病悪化の引き金になることもあります。「少し熱があるだけ」と軽視せず、普段との違いを丁寧に観察することが大切です。

2. 高齢者の発熱で考えられる主な病気

2-1 肺炎・新型コロナ・インフルエンザ

高齢者の発熱原因として多いのが呼吸器感染症です。特に肺炎は高齢者の死亡原因としても多く、注意が必要です。咳や痰、息苦しさが見られる場合は肺炎の可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザも高齢者では重症化しやすく、短期間で呼吸状態が悪化することがあります。高齢者の場合、咳が目立たず「食欲低下」や「強いだるさ」だけが症状となることもあります。感染症が流行している時期は特に注意し、発熱があれば早めに医療機関へ相談することが重要です。

2-2 尿路感染症や脱水症状

高齢者では尿路感染症も非常に多い発熱原因です。特に女性や寝たきりの方、カテーテルを使用している方はリスクが高くなります。排尿時の痛みがなくても、急な発熱や意識の混乱だけで発見されるケースもあります。また、水分不足による脱水症状でも発熱が起こることがあります。高齢者は喉の渇きを感じにくく、知らないうちに脱水が進行しやすいのです。夏場だけでなく冬場も注意が必要で、こまめな水分補給を意識することが大切です。

3. 今すぐ病院へ行くべき危険サイン

3-1 呼吸苦・意識障害がある

発熱に加えて呼吸が苦しそう、息が速い、唇が紫色になっている場合は緊急性があります。また、「呼びかけへの反応が鈍い」「会話が成立しない」「急にぼーっとしている」といった意識障害も危険なサインです。高齢者では感染症が急速に悪化し、肺炎や敗血症へ進行することがあります。特に持病がある方は重症化リスクが高いため、様子見をせず早めに受診しましょう。夜間や休日でも救急相談窓口を活用し、必要に応じて救急車を呼ぶ判断も大切です。

3-2 食事や水分が取れない

高齢者は発熱によって体力を消耗しやすく、食事や水分が取れない状態が続くと急速に衰弱します。半日以上ほとんど水分が飲めない、尿量が極端に少ない、口の中が乾いている場合は脱水の危険があります。また、薬が飲めない状態になると持病管理にも影響します。特に一人暮らしの高齢者は症状悪化に気づきにくいため注意が必要です。家族や周囲の人が定期的に様子を確認し、異変があれば早めに医療機関へ相談しましょう。

4. 高齢者が発熱した際の対処法

4-1 自宅で安静にするポイント

高齢者が発熱した場合は、まず安静を保つことが重要です。無理に動かしたり入浴させたりすると体力を消耗する可能性があります。衣服は汗をかいたらこまめに交換し、体温調節しやすい環境を整えましょう。また、室温は夏なら25〜28℃、冬なら20〜23℃程度を目安に快適な状態を保つことが大切です。発熱時は転倒リスクも高まるため、トイレ移動なども注意して見守る必要があります。

4-2 水分補給と室温管理の重要性

発熱時は汗によって水分が失われやすく、脱水予防が非常に重要です。水だけでなく経口補水液や味噌汁、スープなども活用しながら少量ずつ頻回に飲ませましょう。冷たすぎる飲み物が負担になる場合は常温がおすすめです。また、部屋が暑すぎたり寒すぎたりすると体力を消耗します。エアコンを適切に使用し、湿度も50〜60%程度を目安に管理しましょう。快適な環境づくりが回復を助けます。

5. 発熱を予防するためにできること

5-1 感染症予防を徹底する

高齢者の発熱を防ぐには、日頃から感染症対策を徹底することが大切です。手洗いやうがい、マスク着用は基本的な予防策として有効です。また、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種も重症化予防につながります。人混みを避ける、室内換気を行うなど生活環境を整えることも重要です。介護者や同居家族が体調管理を徹底することも、高齢者を守るうえで欠かせません。

5-2 日頃の体調管理を見直す

免疫力を維持するためには、栄養・睡眠・運動のバランスが重要です。特に高齢者は低栄養になりやすいため、タンパク質を意識した食事を心がけましょう。また、適度な運動は筋力低下を防ぎ、体力維持につながります。毎日の体温や血圧を記録しておくと、小さな体調変化にも気づきやすくなります。「いつもと違う」を早期発見することが、重症化予防の第一歩です。

6.まとめ

上記で様々記載させていただきましたが、多くの利用者様、ご家族様から聞かれるのは「このくらいで受診してもいいのだろうか…?」「救急車を呼んだほうがいいのだろうか…?」と悩まれるようです。
日頃より訪問看護をご利用されていれば、小さな疑問や不安も24時間、365日相談が可能です。
また、電話で状態を確認したうえで、訪問したり、主治医を連絡を取り往診の依頼や救急搬送の提案、お手伝いもさせていただいております。
「お金がかかるから…」「まだ、看護師さんに来てもらうほどでもないから…」と思わず、元気なうちに体調確認からご利用いただくことが、体調を崩さず安心して在宅生活を継続する秘訣となります。
一度、訪問看護のご利用をご検討いただければと思います。